日本に住む者の宿命。
暖かくなるこの時期から夏にかけて、全国各地で黒い悪魔と戦うことになる人は少なくないと思います。
じょいえもんもそんな一人。
そこで今回は、多少時間と手間とお金がかかってもこの夏絶対に奴らに家で出会いたくない!という人のための徹底対策法です。
(注:本記事内にゴキブリの写真はありません)
徹底駆除のカギは「今いるものを全滅、入れない、増えさせない、出てこさせない」の4つです。
そしてこれらに共通するポイントは「事前の対策」です。
一度彼らに出てこられると、精神的ダメージと物理的ダメージの両方が大きくなってしまいます。ゴキブリが姿を見せない間の事前の対策が何よりも大切です。
SPONSORED LINK
どこに危険が潜んでいるか
ます、バルサンで有名なライオン株式会社のHP*1などをもとにして家の危険度を見た場合、ゴキブリが出る可能性が高まる危険な要素(リスクファクター)は大きく分けて以下の7つがあることが分かります。
- 生ごみ・食べ残し
- 隠れ家になりそうな場所の掃除不行き届き
- ドアや窓の外に通じる出入り口
- 周辺の環境
- ダンボール
- 観葉植物
- 空気のよどみ
これらを頭に置きつつ、カギとなる「今いるものを全滅、入れない、増えさせない、出てこさせない」の4段階の「事前対策」を順に見ていきます。
1. 今家にいるものを全滅させる
まず最初にすべきことは、今現在家のどこかに潜んでいる(もしくはその可能性のある)ゴキブリとその卵をできる限り全滅させることです。
一旦家の中に潜む彼らを0に近づけないことには、いくら侵入を防ぐ対策を取っても出てくる可能性が高まってしまいます。
もっとも簡単で一般的な方法は、市販の家庭用くん煙剤を用いる方法です。
ライオンのバルサンや、アース製薬のアースレッドといった商品がこれに当たります。いずれも残効性の高いメトキサジアゾンや即効性や追い出し効果の高い神経毒のシフェノトリンなどのピレスロイド系が主成分になっています。
そんな中でも、家庭でできる限り徹底的に駆除するには、強力な効果が売りの「バルサンプロEX 」や「アースレッドプロα
」がオススメです。ただ、アースレッドプロαが水を入れて加熱蒸散させる1タイプのみなのに対し、バルサンプロEXは煙タイプ、水タイプ、霧タイプの3種類があるので用途別に使い分けられる点は良いと思います。
特に、一戸建てにお住いの人は噴射力と拡散力に優れた煙タイプ、マンションやアパートなどの集合住宅にお住いの人は煙が出ないので近所にも気兼ねなく使え、火災報知器にも反応しないノンスモーク霧タイプ を選ぶことができるなど現代の住宅事情にも配慮してラインナップが揃っているのが嬉しいところです。
2. 家に入れない
くん煙剤を炊き終えて換気をする時、多くの場合は虫の死骸がたくさん転がっている訳でもなく一見特に変わりないように感じます。
それでも見えない場所に潜む害虫たちが壊滅している(であろう)と同時に、その時点では家は殺虫剤のバリアに覆われた状態になっています。次に、そうした状態をいかに保って外からの侵入を防ぐかということが重要になってきます。
家の中からの対策
物理的に窓・壁・床などの隙間をふさぐということに加えて、エアゾールタイプの殺虫剤を撒くことで目に見えないバリアの効果を途切れさせず家に入れないようにします。
特に、窓のサッシや玄関の枠周辺・通り道となりそうな場所には結界を張るイメージで待ち伏せ型の殺虫剤を撒いておくことは効果的です。
噴霧塗布の効果や忌避効果があるライオンの「バルサンまちぶせスプレー 」、アース製薬の「医薬品ゴキジェットプロ秒殺+まちぶせ
」と「ゴキブリのいない空間を作るスプレー ゴキバリア 250mL
」、キンチョーの「ゴキブリがいなくなるスプレー
」などがこれに当たります。
中でも、ライオンの「バルサンまちぶせスプレー 」とアース製薬の「医薬品ゴキジェットプロ秒殺+まちぶせ
」はいずれも第2類医薬品として特に強力な殺虫効果があります。実際、2cmほどのものが出た際にはゴキジェットプロであればほんの1秒間ほど吹きかけただけで動かなくなっていました。また、両方とも隙間用のノズルが付いているので、ゴキブリが出た際にあまり近づくことなくピンポイントで噴霧することができるのも心強いところです。
キッチン下の空間や部屋の隅など、もう少し面で塗布する場合にはキンチョーの「ゴキブリがいなくなるスプレー 」などは使い勝手がいいと思います。
いずれにおいても、重要なのは定期的に噴霧して家が常にバリアに守られている状態をできるだけ維持することです。薬剤の性質上、効果が2週間程度のものも多いので、噴霧した日をカレンダーに書き込むなどして駆除効果が切れている期間がないように気をつける必要があります。
家の外での対策
また、合わせて使うと良いのが屋外用の誘引殺虫剤です。これには、アース製薬の「ブラックキャップ 屋外用 」やキンチョーの「コンバット お外用
」などがあります。いずれも家に侵入する前の段階で周辺にいるゴキブリをまとめて駆除する上で心強いものです。
家に入れないためには、水際で防ぐ対策と合わせて、潜在的に家に入ってくる可能性のあるゴキブリを侵入される前の段階で駆除するという二方向からの対策が有効です。
3. 家で増えさせない
家に入れない対策をしっかりと講じていても、気づいた時には入られてしまっていた、もしくはもう既に入り込まれてしまっていたという可能性がある場合、家で増えさせない対策が必要になります。常に悪い場合を想定して対策するという意味でも、この対策はしておくに越したことはありません。
再びくん煙剤
家で増えさせないための1つ目の方法は、家の中にいるものを全滅させる方法。つまり、最初に述べたバルサンやアースレッドなどのくん煙剤を用いる方法です。これはかなり効果的な方法です。
ただ、くん煙剤を使う際の準備作業や後始末を考えるとあまり頻繁に使用することは難しいのも現実です。
設置型の殺虫剤(屋内用)
そこで有効なのが2つ目の方法、屋内用の誘引殺虫剤です。アース製薬の「ブラックキャップ 」やキンチョーの「コンバット
」の屋内向けシリーズがこれに当たります。
これらは既に家に入ってしまったゴキブリの餌となることでその個体はもちろん、家の中に巣が出来てしまっていた場合にもその巣ごと壊滅させてくれるという優れものです。
隠れていそうな場所を直接攻撃
さらに、隠れ場所や巣になりそうな場所に直接殺虫剤を撒いておくことももちろん有効です。ライオンの「バルサンまちぶせスプレー 」やアース製薬の「医薬品ゴキジェットプロ秒殺+まちぶせ
」は隙間の奥まで入る長いノズルが付いています。家具や家電の下など狭い場所にこれを差し込んで噴霧するとそこにいる個体はもちろん、一定期間殺虫効果が持続することで、近くに来た個体も駆除されて、ゴキブリが寄り付きにくい空間にすることができます。
こうして家から隠れ場所を減らすことは、家の中で増えさせないようにするための有効な予防策となります。室内に入れないための対策と同様、これも定期的に繰り返すことでより効果があります。
SPONSORED LINK
4. 出てこさせない
最後に、彼らに姿を現わしてもらわないための対策です。ここまで対策をしてきていても、どうしても駆除しきれていない可能性があります。これは言わば、家で彼らと出会わないための対策の最後の砦です。
見える場所に近寄らせない
見える場所に忌避剤の塗っておき、その周辺を寄り付きたくない空間にします。
例えばリビングなど普段いることが多い場所や家の動線に当たる場所の隅などに、アース製薬の「ゴキブリのいない空間を作るスプレー ゴキバリア 250mL 」や、キンチョーの「ゴキブリがいなくなるスプレー
」を吹き付けておくことで、人間の生活空間に出来るだけ出てこさせないようにします。
「ゴキブリがいなくなるスプレー」などは薬剤の香りが若干強いですが、部屋を換気しつつ使えば15分ほどで匂いはほとんど気にならなくなります。
据え置き型の忌避剤を設置
また、固形の忌避剤としてはアース製薬の「ナチュラス 天然ハーブのゴキブリよけ 」があります。これは殺虫剤を使用せず、害虫が嫌がるハーブ由来の天然成分から作られているため、小さな子供やペットがいて殺虫剤を使えないご家庭などには重宝されると思います。
また、食器棚の中など殺虫剤を塗布するわけにいかないが気になるという場所にもこうした忌避剤を使うのがいいでしょう。
ただ、ある程度密閉された空間でないと効果が薄いことに加え、効果があるのが開封後1ヶ月間と比較的短いので、定期的に取り替える必要があります。
住まいによっては、どうしても害虫が出てしまいやすい環境というのはあると思います。例えば、住まいの築年数が古い、1階に住んでいる、近くに草むらや木々が茂っているところがあるなどです。
また、マンションやアパートの場合、お隣さんや上下の階に住んでいる人の家の環境も重要です。近隣の部屋が衛生的でしっかりと対策が取られた環境になっているかどうかで、遭遇率は変わってきます。
そうした環境的に不利な条件にある場合でも、以上の対策を徹底的に行うことでかなり遭遇率は減らせます。
それでも出てしまったら
徹底的に対策を行ってかなり遭遇する可能性を下げても、出てしまう時があります。むしろそうした最悪の状況に常に備えておく気構えがあるほうがいいかもしれません。
そんな時にどうするか。
逃げられないうちに殺虫剤
ゴキブリが最も出やすいキッチンと、キッチンと離れたリビングなど家で居る時間が多い場所には、噴霧型の殺虫剤をそれぞれの場所に常備しておくのが理想です。いざ突然出ると、間違いなく驚きます。そんな時、最小限の動きと時間で殺虫剤を手にして吹きかけることができたらどれほど心強いでしょうか。
また、噴霧する際には可能であれば周辺の部屋の扉を閉めるのがいいと思います。殺虫剤を受けたゴキブリが移動して別の部屋に入り込んでしまうのを防ぐためです。
私の場合、噴霧に驚いたゴキブリが飛んでくるのではないかという恐怖心から、噴霧すると同時に別の部屋に逃げ込みます。最近の殺虫剤はかなり強力なので、2〜3秒噴霧しただけでも、すぐにかなり弱っているようで実際にはほとんど移動せずに死んでいます。
確実に回収・処理を
ただし、ここで危険なのは噴霧した後に見失った場合です。目を離さなかったとしても、家具などの下に逃げ込んで死んでしまった場合にも、必ず見つけ出して回収し処分しましょう。死骸を処分し終えて初めて駆除完了です。
ちなみにうちではこうした場合に備えてアース製薬の「医薬品ゴキジェットプロ秒殺+まちぶせ 」をキッチンとリビングに置いています。
値段は少し高いのですが殺虫剤として直接噴霧した際の威力が一番強い気がすることと、定期的に室内に噴霧塗布して待ち伏せ殺虫や忌避剤の用途に使えて使い勝手が良いためです。
ダンボールの危険性
部屋の環境を良くするという点では、キッチンの生ごみや食べ残しを処分することに始まり、虫のつきやすい室内の植物の管理や換気を良くすることなどがあります。
そうした中でも室内に段ボールを置かないということは特に重要な要素の一つです。
引越しの際に使った段ボールをそのまま荷物入れにして押し入れに入れている人も多いと思います。ところが、古くなった段ボールはゴキブリの格好の隠れ家となっていたり卵が付いていたりと、かなりのリスクファクターになっています。
奴らにとって適度に暖かく居心地のいいダンボールに室内でいつかれてしまうと悲劇です。こうした段ボールはできる限りプラスチックの押し入れ用フタ付き衣装ケース などに置き換えることで、リスクを大きく減らせると思います。
この夏に黒い悪魔と出会って嫌な思いをしないためには、梅雨入りして気温と湿度が上がる前の今が勝負です。
幸い殺虫剤の種類や能力はここ数年でもかなり進歩してきていて頼り甲斐のある武器になっています。殺虫剤をうまく組み合わせて活用し、少し手間をかけてでも徹底的に駆除・対策をすることで安心して夏を迎えましょう。
(なお、本文中でご紹介した殺虫剤等は厳しい安全性管理のもとで作られているものですが、特に小さな子どもやペットのいる家庭では注意事項等をよく読んで安全にご使用ください。)
SPONSORED LINK
【おすすめ記事】